
食楽
豊かな自然の恵み特産品の数々に舌鼓!

○松阪牛
松阪地方では、古来、農業が機械化されていなかった時代に、役牛として優秀な但馬(兵庫県)生まれで、紀州(和歌山県)で1年を過ごした雌牛を好んで購入していたといわれています。牛は農耕用として3、4年が過ぎると次第に太り、「太牛」と呼ばれる立派なものに仕上がって、日露戦争の頃には上質の肉牛として売り出されていました。その後、肥育農家や関係者の努力により、松阪地方の牛は次第に名を高め、1935年(昭和10年)に東京芝浦市場で開かれた「全国肉用牛畜産博覧会」で最高の名誉を獲得し、全国に最高級肉牛「松阪牛」として名声を広めたといわれています。「肉の芸術品」とも呼ばれる松阪牛は、松阪地方の肥育農家によって支えられています。現在は、全国から厳選された優秀な子牛を導入し、平均3年という年月の間、1頭1頭惜しみなく世話を続け、伝統を守りつつ工夫を重ねながら「松阪牛」というブランドを築き上げています。稲わら、ふすま、大豆粕、大麦など、牛の健康状態を見極めながら配合したえさや、牛の食欲増進のために与えるビール、焼酎でのマッサージなど、心を込めて飼育されています。松阪牛は、優れた資質、豊かな自然の中での行き届いた飼養管理によって日本一の肉牛として認められ、その味の素晴らしさは国内のみならず、世界から賞賛を受けています。

○伊賀牛
伊賀地域は、年平均気温が約14℃と県内でも低く、また盆地特有の寒暖差のある気候が暑さに弱い牛の肥育に向いており、肉質の良い牛肉ができると言われています。歴史を紐解くと、1310年の「国牛十図」に伊賀牛のことが記載されているほか、「伊賀忍者」は、戦時食として伊賀肉の「干肉」を食して体力づくりをしていたと伝えられ、この干肉こそ伊賀肉の元祖とされています。明治38年の東京への肉牛初出荷以降、伊賀牛の名声は高まり、昭和28年の伊賀牛振興協議会の設立を経て、昭和37年に伊賀産肉牛生産振興協議会が発足しました。現在の伊賀牛とは伊賀産肉牛生産振興協議会会員が飼養管理する黒毛和種の雌の未経産牛で、最終肥育地として伊賀地域(伊賀市・名張市)で12ヶ月以上飼われ、肉用として出荷される牛のことを指します。伊賀牛は、その80%が地域内の販売事業者が農家の庭先で牛を購買する生体での取引(生体販売)が行われており、顔の見える関係で取引が行われているのが大きな特徴です。

○雲出川の鮎
天然鮎は石に付いた苔を食べて育ち、古くから香魚とも呼ばれるほど香りのある魚です

○地酒
自然に恵まれた「中伊勢温泉郷地区」は、水も空気もおいしい中で仕込まれた地酒の蔵がたくさんあります。伊勢志摩サミットの乾杯に使われ一躍有名になった「半蔵」。半蔵を作る「大田酒造」は三重県伊賀市にあります。
他にも有名な酒蔵がございますので一部ご紹介させていただきます。
津 市 油正 寒紅梅酒造
名張市 滝自慢酒造
伊賀市 大田酒造 若戎酒造

○美杉太郎生マコモダケ
マコモダケはその食感や食味が非常にいい割にまだまだ知られていない食材です。マコモ自体は全国に沢山雑草として生えているのに、ある意味不思議ですよね。そこで近年、このマコモダケを営農栽培し特産にしていこうという動きが各地で見られるようになりました。まだまだスーパーなどでは見かけませんが近い将来他の野菜と同じように並ぶ存在になることでしょう。